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【ボリビア アグロ・タケシ】同じコーヒー豆の焙煎違いを飲み比べてみた【猿田彦珈琲とあだち珈琲】

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元旦の朝5時に起きて出勤前に丸山珈琲の新春福袋を注文しようとしたら、すでに売り切れていてショックだった蟻人です。
1月1日0時から受付開始だったので、もう日が変わったらすぐに注文しないといけませんでしたね、福袋購入はまるで戦争ですね。

 

スペシャルティコーヒー、特にシングルオリジンの楽しみ方の一つにそれぞれのコーヒー豆が持つ風味特性の違いを楽しむ事があります。

 

同じ生産国でも農園が違えば味は変わりますし、農園が同じでも品種(ゲイシャやパカラマ等)が違えば味は違いますし、品種が同じでも精製処理(ナチュラル、パルプトナチュラル、ウォッシュト等)の違いで風味が全く変わってきます。
もちろん同じ豆でも焙煎度合いが違えば味わいは変わります。

こういった豆を飲み比べしてみるのも発見があってとても楽しいのです。

 

さて今回は僕の1番好きな農園であるボリビアのアグロタケシ農園のティピカ種の焙煎度違いをほぼ同じ時期に購入したので味比べをしてみました。

 

 

ボリビア アグロ・タケシ農園について

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まずはアグロ・タケシ農園について簡単に紹介。

 

アグロ・タケシ農園は標高が1700~3000mと世界で最も高い場所にある農園と言われています。

コーヒーの栽培は標高が高いほうが良いとされていますが、その理由は標高が高いと昼夜の寒暖差が大きくなり、その寒暖差のためにコーヒーチェリーがゆっくりと時間をかけて熟すことになります。ゆっくりと熟すことでコーヒー豆の元になる種子が固く締り、味が凝縮され風味と甘みが豊かになると考えられています。

コーヒーチェリーが熟すのは通常6~8ヶ月とのことですが、アグロ・タケシ農園では熟すのに10~11ヶ月かかるそうです。

 

農園名の『タケシ』には現地の言葉で「人々を目覚めさせる」と言う意味があるそうです。日系人のタケシさんの農園とか言う意味ではないのです。
ですがタケシと言う名前は日本人的にはとても馴染みやすいですね。

 

2009年のボリビアのカップオブエクセレンスで優勝した実績を持つ農園です。

 

当たり前ですが標高が高い農園だから必ず素晴らしいコーヒーだと言うことにはならないです。
農園の皆さんのたゆまぬ努力で美味しいコーヒーを作ってくれていると思っています。
僕は2011年からこの農園のコーヒーを買っていますが、毎年素晴らしい美味しさに感動しています。

 

アグロ・タケシの飲み比べ

今回ちょうど東京の”猿田彦珈琲”さんと福岡の”あだち珈琲”さんで同じ時期にアグロ・タケシが販売されていました。

いい具合に焙煎度合いが違っていまして、猿田彦珈琲さんが”深煎り”、あだち珈琲さんが中煎りで焙煎されてます。

 

豆の色を見てみる

挽く前に豆の色を見てみましょう。
写真左があだち珈琲さん、右が猿田彦珈琲さんです。
深煎りの猿田彦珈琲さんの豆の方が色が濃いのが見てとれますね。

 

味わいコメントを比べてみる

味わいコメントが豆袋や販売ページに記載されているのでくらべてみましょう。

 

あだち珈琲:チェリー、ピーチ、フローラル、ミルクチョコ、シルクのような口当たり

 

猿田彦珈琲:フローラル、キャラメル、オレンジ、ピーチ、ラウンドマウスフィール

 

と言うふうに表現されています。

フレーバーの表現ではフローラル、ピーチと共通なものがありますね。


甘さの香りの表現がミルクチョコとキャラメルと違ってきています。

ラウンドマウスフィールはわかりやすく言うと「丸く柔らかな口当たり」と言う表現になるでしょうか、ワインで言うところのミディアムボディ位の感じの表現です。

 

お店が違うので味を見た人の表現や感じ方が違う可能性もありますが、焙煎が深くなることによって甘さの香りや口当たりに変化が見られるようになることがわかります。

実際に飲み比べしてみる

飲み比べをするのにフレンチプレスで抽出します。
フレンチプレスで抽出する理由は、品評会の審査員やプロのバイヤーの方がコーヒーの味見をするときに行う”カッピング”に一番近い抽出方法だからです。

プレス以外の器具を持っていないのも理由の一つですが…

 

飲み比べてみての感想ですが、あだち珈琲の中煎りの豆の方がフローラルなフレーバーがよく感じ取れました。 フルーツを思わせる酸味が心地良い味わいでした。
猿田彦珈琲さんの豆は深煎りのためか酸味よりも苦味のほうが強くフローラルフレーバーは弱く感じました。そのかわりと言うか甘さはこちらの方が強く感じる仕上がりです。

同じ豆なのにこんなに甘さが違ってくるのかというのが正直な感想です。

口当たりも確かにあだち珈琲さんの豆の方が滑らかな感じでした。

 

 

酸味が苦手な方には猿田彦珈琲さんのほうが好みの味になっていると思いますが、僕の好みはやはり中煎りのあだち珈琲さんの焙煎でした。

 

僕はやはり中煎りくらいで豊かなフレーバと酸味のあるコーヒーが好みなのだと再認識しました。

まとめ

なかなか同じ豆の焙煎違いを飲む機会はないかもしれません。

注文後に焙煎をしてくれるお店なら「深煎りと中煎りで」ってオーダーできるかもしれませんがそういう店って少ないですよね。
お店は違いますが今回はたまたま焙煎違いを見つけたのでラッキーでした。

 

飲み比べてみると中煎りが風味を楽しめて、深煎りの方が苦味と甘みを楽しめると言う予想通りだったのですが、どちらかしか飲まなかったとすると豆に対する印象と言うか評価は結構違ったものになると思います。

今回はコーヒーの味に対する焙煎の影響度を知るいい機会になりました。

 

 

飲まず嫌いをせずにいつも飲むコーヒーと違う焙煎度合いを飲んで見るだけでも、自分のコーヒーに対する新たな発見があるかもしれませんよ。

  

お店紹介

猿田彦珈琲さんは以前コーヒー豆を買ったときに記事を書きましたね、東京で展開されているスペシャルティコーヒー専門店です。
たまにテレビ等のメディアでも紹介されているのでご存知の方も多いでしょう。

 

あだち珈琲さんは福岡県で4店舗のお店を営業されているスペシャルティコーヒー専門店です。

以前ご紹介した愛媛のbranchcoffeeと同じ買い付けグループ”Japan Roasters' Network”(JRN)のメンバーになっています。
JRNさんで買い付ける豆は本当にハズレがないです。
実際今回初めてあだち珈琲さんで豆を3種類買いましたがどれも素晴らしい美味しさでした。
美味しいスペシャルティコーヒーを飲みたいならJRNの買い付ける豆を買えば間違いはないと自身をもってオススメできるので、九州にお住いで美味しいコーヒーを探してる方は是非どうぞ!