アクセス数が少ないうちに書いておこうネタ。
蟻人は2015年に退社するまで十数年間、佐川にてトラックに乗ってました。
何故評価が低いのかといえば、もちろん配達が遅かったり破損してたりと品質が低いからで、
では何故品質が低いのかを十数年現場でトラックに乗っていた蟻人が答えます。
佐川のドライバーは配達をしたくない
配達するのが仕事なんじゃねーのといった声が聞こえます。
会社としては配達は重要な仕事です。
しかし個々の佐川のセールスドライバーとしてはできれば配達をしたくないんです。
何故かといいますと佐川の毎月の給与制度と給与査定制度のせいです。
トラックドライバーの給料ってどんなだと思いますか?
”基本給+残業代+歩合給+その他手当”
色んな会社のドライバーと話をしましたが何処も大体こんな感じです。
たくさん運べば運ぶほど歩合給に反映されて給料が多くなります。
基本給とか低くて歩合給の割合が高い会社が多いです。
しかし、佐川に歩合給はありません。
”基本給+残業代+その他手当”
なんです。
配達が多くて忙しかろうが、少なくて暇だろうが毎月の給料は変わらないんです。
じゃあ配達が少なくて楽なほうが良いと考えるに決まってますよね。
そして給与査定において、その後の給料が上がるか下がるか決まるわけですが、
佐川のその評価項目に配達個数に関するものはありません。
コース(担当区域)の売上の項目はあるのですが、売上とは集荷した荷物の金額及び個数であり配達個数は含まれません。
他の会社では”集荷+配達=売上”としている所がほとんどで、だから配達も頑張れるわけですが。
佐川では給料を上げるために配達を頑張る必要はないのです。
なぜ査定に配達個数の項目がないかというと、配達があるのは集荷したドライバーが営業をした成果であるという考えがあり、配達はして当たり前でドライバーの能力に何も関係がないと会社が考えているからです。
給料を上げるために配達は邪魔
査定の話の続きですが、皆さん給与査定で給料上げたいですよね。
佐川の査定で給料を上げるためにはコースの売上を目標以上に上げないといけません。
ほおっていても売上は上がらないので当然営業をする必要があります。
営業をするには資料を作ったり、顧客と交渉したりと当然時間が必要なわけです。
資料作成などは夜にすればいいけれど顧客のところに伺っての交渉は夜というわけにはいかないので昼間に行きます。
配達に追われる中なんとか時間を確保して営業するわけで、もっと配達が少なければもっと営業に時間を回せるのにといつも思ってました。
高品質な配達を続けていれば荷物獲得につながるなどと上司は言ってましたがそんな事は稀で、佐川のほとんどのドライバーは配達は(給料を上げるのに)邪魔だと思ってます。
まとめ
以上の事から佐川急便の社内は集荷至上主義が蔓延しているのがお分かりいただけるでしょう。
配達が給料に関係がないからドライバーの配達に対する意識が低いのです。
つまりこういった制度を採用する以上、配達品質が低いのは社風であり企業体質なのです。
佐川では配達は個々のドライバーのモラルと責任感にゆだねられてます。
(以上、ここまで書いたことは僕が退社する2015年までの事です。佐川急便という会社は給与制度、査定制度はコロコロ変わります。僕が在籍した十数年のうちでも4回は変わりました。今後も配達が給料に反映される制度にならないとは必ずしも言えません。)
それでは!